福島事故に関する提言

 

原子力規制体制の強化と独立

 

原子力推進はいわば安全を盗む「泥棒」であり、原子力規制は安全を確保する「警察」である。従来は、原子力委員会、経済産業省の資源エネルギー庁、電力会社などが「泥棒」側であり、原子力安全委員会、経済産業省の原子力安全・保安院が「警察」側である。


原子力委員会と原子力安全委員会はどちらも内閣府の中で同居。資源エネルギー庁と原子力安全・保安院も同じ経済産業省の中にあり、「泥棒」と「警察」が同じ組織に属している。例えは極端かもしれないが、暴力団組織と警察署が同じ建物内に存在するような事態である。日本の規制体制が非常に異常であることを認識しなければならない。

さすが、政府も「泥棒」と「警察」の同居はまずいことを痛感し、見直しを表明した。この見直しが本当に意味のある抜本的な組織改革になることを願う。

なお、「泥棒」と「警察」が仲良く共存する場所は「原子力村」と言われる。

 

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