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エルサレムに米国大使館

 2017.12.10

 

トランプ大統領が米国大使館をエルサレムに移すことを決定した。
何という愚かなことをするのか。

 

トランプ大統領の歴史音痴が暴露された。エルサレムは、日本にいると想像することができないほど、特別な場所である。エルサレムは人類世界の特異点である。世界遺産のナンバーワンである。

 

特にエルサレム旧市街。1〜2km四方の狭い、城壁に囲まれた地域。市街全体が歴史博物館とも言える空間であり、迷路の中に人々が暮らしている。ここは、縦方向に20m以上は層状に歴史が積み重なっている。有名な嘆きの壁を見ると、その積層ぶりがよく分かる。積み重なった石の大きさの違いから歴史の切れ目を知ることができる。

 

2000年前まで住んでいた人々は、ユダヤ人やアラブ人であったと想像する。現在でも、テルアビブのユダヤ人には色黒のアラブ風の人を見受ける。ユダヤもアラブも砂漠の民という点では共通している、と考えられる。

2000年前まで住んでいた人々は、ユダヤ人やアラブ人であったと想像する。現在でも、テルアビブのユダヤ人には色黒のアラブ風の人を見受ける。ユダヤもアラブも砂漠の民という点では共通しているであろう。

Jerusalem
嘆きの壁 石組みの変化に注目

 

紀元後1世紀にユダヤがローマに滅ぼされた。その時代にキリストと想定される人物が生まれ、キリスト教を起こした。ユダヤが去った数世紀後にイスラム教が勃興。その重要な聖地が旧市街、嘆きの壁の上段の場所にあり、黄金のドームが輝いている。旧市街は、ユダヤ、イスラム、キリスト、アルメニアの4宗教で分割されている。

 

カトリック・キリスト教およびアルメニア・キリスト教はユダヤ教から派生した新興宗教である。イスラム教は遊牧民が生み出したもので、砂漠で生きるための知恵が取り入れられていると考える。例えば、酒を飲むな、豚を食べるな。なお、農耕国のメソトタミアやエジプトではビールが賃金として労働者に配られたとのこと。

 

2000年前に追い出されたユダヤ人がエルサレムおよび周辺の現在のイスラエル領土を我々のものであると主張することには無理がある。例えば、1000年以上前に日本(倭国)が中国に朝献していたから、日本のどこそこは中国の領土であると主張するようなものである。

 

無理を通すには道理を引っ込めることが必要となる。道理を理解しないまま、無理を通そうとしているのがトランプ米国大統領である。

 

      エルサレム 歴史知らずが 大使館

 

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